「不機嫌は罪である」から学ぶ、動物病院内スタッフの「機嫌」の及ぼす影響と自己管理術

不機嫌な人はチームにとってマイナスである

こんにちは、株式会社HUMOの高濱です。

私は前職時代、仕事が忙しくなると気持ちに余裕がなくなり、機嫌が悪くなると、周囲に「話しかけるな」オーラを強く放っていた時期がありました。また、その時の上司は、機嫌により朝から態度があからさまに冷たいことがあり、相談しづらいな、、、と思うことがありました。

今となっては自分の未熟さを反省するばかりですが、本日はその「機嫌」について、「声に出して読みたい日本語」などで有名な明治大学教授の齋藤孝さんによる「不機嫌は罪である」という本から、動物病院(に限りませんが)が何を学べるかについて考えてみます。

先日私が公開しました「いい獣医さんに出会いたい!から学ぶ獣医師のあり方」の中で、獣医師は人間教育(自己研鑽)が必要であると説いたのですが、今回紹介する「不機嫌は罪である」という本と人間教育(自己研鑽)が強くリンクすると考え、今回の本を取り上げることにしました。

動物病院の獣医師としてどう有るべきかについて考えるきっかけとなれば幸いです。(私にとっての自戒も込めています)

本の情報はこちら:アマゾンの紹介ページ

不機嫌は罪である

今回ご紹介する本のタイトルは強烈です。不機嫌は「罪」と断言しています。この本の中では、不機嫌であることがチームにとって、その人にとってマイナスであることを多角的に論じています。

いくつか、著書の齋藤孝さんの言葉を引用します。下記の引用文章を読むだけで不機嫌のデメリット、上機嫌の大事さを感じることができるはずです。

不快であることを伝えても事態は何も解決しないのに、無意味な不機嫌を世の中に撒き散らしている人があまりに多い。(P.16)

40歳を越えたあたりから、自分ではそれまでと同じにしているつもりなのに「なんだか不機嫌に見える」という現象は自然とついてまわるのです。(P.18)

実際、2012年から米グーグルが生産性の高い職場を実現するための調査研究を行った結果、もっとも大事な要素が「心理的安全性」であると結論付けました。心理的安全性がある職場とは、先ほど紹介した例のような「否定されたり攻撃されたりする心配がない職場」を指します。(P.38)

上機嫌な職場は、離職率も低くなり、仕事の効率が上がるのです。(p.39)

不機嫌が許されるのは、せいぜい圧倒的天才だけ(P.40)

「現代では『職業としての上機嫌』が求められている」(P.186)

上機嫌の最終目標は、自分が上機嫌になるだけでなく、周囲も「おだやかな上機嫌」にしてしまおうというもの。(p.186)

機嫌にパフォーマンスが左右されるのはプロではない

本の中でも触れられていますが、あなたの機嫌は一緒に働くスタッフや飼い主には全く関係のないことです。それにも関わらず、自分の機嫌が周囲の人間に負の影響を与えているのであれば、それは動物病院(会社)にとってマイナスでしかありません。特に立場が上の人間が不機嫌だと、それより下の立場の人間は目も当てられません。

裏を返すと、忙しかったり難しい状況にも関わらず心に余裕がある人間ほど、周囲の人間に尊敬され、慕われる傾向にあると私は経験上感じています。上の立場の人間こそ、皆が発言しやすい雰囲気を作る模範でありたいものです。

弊社とお付き合いのある「K動物病院」の院長の信念

弊社がホームページ作成・運用を担当させていただいているK動物病院にホームページで使う写真撮影に伺った際に、明らかにスタッフ間の関係性がうまくいっているな、と感じることがありました。院長先生がスタッフと話している様子や、スタッフの飼い主への対応方法からそのように感じたのですが、それを院長先生に伝えるとこのような返事が返ってきました。

「人間関係がうまくいっていないと、それは飼い主様やペットに必ず伝わるものなのです。ですから、院長である私が意識的に病院内の雰囲気がよくなるように振る舞っています。」

こちらの先生はある二次病院で勤務されていたご経験があり、200を超える動物病院の各院長と仕事をしてきた結果、今の診療やスタッフとの関わり合いがベストだと仰っていました。

常に謙虚なその先生からは、一昔前の丁稚奉公的な師弟関係関係ではなく、一人の人間として対等であるという「現代のマネジメント」を体現しているように感じました。

JAHA年次大会でも開催実績のある「アンガーマネジメント」

近年は「アンガーマネジメント」という言葉を聞くことが多くなりました。文字通り「怒り」をマネジメント(コントロール)しましょう、という意味合いです。

その背景には日本の経済的な成熟や、動物病院業界の競争激化による、顧客獲得や採用の難易度が上がっていることが関係しているのでは、と感じています。

「良好な職場の人間関係」を求める日本

話は本に戻りますが、このようなリクルート社のデータ(2012年の調査)が紹介されています。

アジア8カ国(中国、韓国、インド、タイ、マレーシア、インドネシア、べトナム)、各国で600人を対象に行った調査では「仕事をする上で大切だと思うもの」という問いに対し、日本を除く国では「高い賃金・充実した福利厚生」がトップだったものの、日本だけは「良好な職場の人間関係」がトップであった。(P.36)※一部編集

つまり、これから大学を出て就職先を探す学生らにとっては、給与よりも安心して働ける環境の方が重要度が高いことが示されているのです。これは採用強化を図る動物病院にとって参考すべきデータです。

「良好な職場の人間関係」を見せる表現テクニック

なお、話が逸れますが、ウェブで「良好な職場の人間関係」を感じさせる表現テクニックというのも存在します。一例ですが、このような表現テクニックがあります。(当然ながら人間関係が良くないところではこのようなことは欺瞞になるのでお勧めできません)

・院長とスタッフが医療について対等に話しをしている文章、写真を用意する
・院長とスタッフ、またはスタッフ同士で今の病院の良いところや課題を話している文章、写真を用意する
・スタッフや院長が自然に談笑している様子の写真を用意する

ポイントは、自分のいいたいことを正直に話せそうな空気感を出すことです。最近は採用サイトで院長とスタッフが意見交換する「クロストーク」を見かけることもありますが、その目的の1つも人間関係の演出と言えます。

本音の退職理由は「人間関係」

2016年に「エン転職」が1515名に行った「退職理由のホンネとタテマエ」の調査結果が興味深いです。(タテマエではなく)「本当の退職理由を教えてください」という問いに対して、最も多かったのは「人間関係」(25%)という調査結果が出ています。

これは動物病院業界で勤めている方にしぼったアンケート結果ではないとは言え、的確に現状を反映しているのではないでしょうか。

参照:en 人事のミカタ 1500人の求職者に聞いた退職理由の真相!「退職理由のホンネとタテマエ」

機嫌のコントロールも仕事の内

職場の人間関係が就職・転職にいかに大きな影響を与えているのかお分かりいただけたと思います。自分の機嫌でスタッフを、飼い主にマイナスの影響を与えないよう、機嫌をセルフコントロールするのも立派な仕事の一部です。

本の中では「マインドフルネス」という瞑想方や呼吸法などについても触れられていますので、ご興味の有る方は是非一読されてみてください。

(なお、マインドフルネスはフェイスブックやインテル、グーグルといった大企業でも取り入れられてる注目の瞑想法です。)

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