2016.02.24

獣医療業界の発展のために

獣医療業界の発展のために

動物関連のWEBサイトの情報精度にダウト

こんにちは。株式会社HUMOの江鹿です。 私事ですが、先日、愛娘(人間)の愛車・エアーバギー(人間仕様)のメンテナンスのために、エアーバギー代々木公園店に行ってきました。 休日なのですが、多くの客で賑わっておりそれなりの時間を待たされる羽目になったのですが、その時お客さんの一人が連れている犬が外に繋がれておりました。 なんとなくミニチュア・ピンシャーかな?と思ったのですが、もう少し細っそりした体型で尻尾が長くて股の下からお腹の下に届きそうな感じに丸まっていて、今思えばイタリアン・グレーハウンドだったのかもしれません。 その犬が、小刻みに「ブルブルブル…ブルブルブル…」っと定期的に震えていてとても気になりました。 帰宅をして早速検索をして色々なサイトに目と通してみましたが、まとまった情報が書かれているサイトはあるのですが、どれが本当なのかが今一つ判断が出来ません。 一方で、私自身、ウェブサービス業界に長く携わっているため、検索結果に出てくるようなサイトの運営背景などがとても気になってしまうのです。 どういうことかという昨今の情報サイトやキュレーションサイトと呼ばれるようなサイトは、その真偽のほどがなかなかわかりずらくなってしまっているのが現状です。 業界全体的に、PV至上主義といいますか、炎上しようがなんであろうが見てもらった者勝ちな側面が強く、真偽のほどは二の次になってしまっているとも言えます。 読者が勘違いを起こしやす論法も沢山存在しています。例えば、科学的な根拠はなく「~と言われています」という噂話の拡散に近いケース。 他にも割合には言及されず「~の場合があります」といった論調。この論調は特に極めて低い可能性の場合にでも断定し、不安を煽る際などに多用されます。 要するに、自分自身が携わっている業界の内情を良く知っているが故に、ネット検索の結果に対して懐疑的になっているということそのものも問題だと認識をしていますが、それよりもそのような情報に全く疑いの目を向けないということにも大きな問題が潜んでいる状況が、現在の日本(あるいは世界全体的にも)だということになります。

医療の世界でも同様

獣医療に限らず、医療については、上記のような状況が当然許されるべきではありません。 何かしらのミスがそのまま動物の命にかかわる可能性がある領域です。飼い主が、真偽のほどがわからないネットの情報を元にしたペットの病気への対応が結果的には致命的な問題を引き起こす場合もあります。 そう考えると、情報サイトだから、あるいは動物関連業界に興味のあるペットオーナーが集められるからという理由で、真偽のほどが定かではない、あるいは情報に確証が持てない形でネット上に情報をおいておくことそのものが、ある種の倫理観を持って扱われなければいけないと思うのです。 moral dutyと表現すべきかどうかはわかりませんが、少なくとも「道徳的義務」がそこには発生すると私は思うのです。 つまり少なくとも獣医療に直接的に関連する情報、あるいは動物の病気に関する情報は、獣医が積極的に発信をするような形を取ったり、あるいはその情報元となっている医学書や獣医がいたりあったりするのであればその開示が絶対的に必要だと考える次第です。 人間の医療についてももちろん同様なのですが、人間は自分の口で文句も言えるし、何かがおかしいと思えば周りに相談できます。ペットはそうはいきません。ペットオーナーと獣医の判断に全てが委ねられる。 それらの判断の根拠が「ネット上の誰が書いたかわからない情報」となるのであれば例えサイトの利用規約などで「情報に対しる真偽に責任は負わない」などとの記載の有無に問わず恐ろしいことですし、獣医が率先して情報提供をしていく必要性を強く感じますし、そのような場を作っていく必要性も強く感じています。

獣医療のインフォームドコンセント

さて、冒頭から鼻息荒く語ってまいりましたが、林文明先生の著書「動物病院の本当のところ」(引用は今回が最後)の「獣医療のインフォームドコンセント」に正にそのような文言が書いてあったので、「これは後ほどブログに書かなくては!」とハイライトをしてあったのでした。 今はインターネットが発達し、個人が専門的な情報も入手しやすくなりました。ところが専門知識がないと何が正しい情報かということを判断することができません。そこで獣医師は、確固たる信念で飼い主さんに正しい治療法を提供しなければいけません。ある病気についての闘病記をブログに載せている飼い主さんもいるので、同じ病気ならある程度は参考になるかもしれませんが、それが正確な情報なのか保証はできません。 まさしく、この文章が全てを物語っています。 情報の統制を取ることは難しいですし、表現の自由を押さえつけることはできません。 だからといって、現状のままをそのまま放置し続けることのリスクはこの業界に関わる全ての人間が認識すべき問題であり、可能な限りの取り組みは意思を持つ者たちが行っていかなければならないと思うわけです。 どのように定義をすれば良いかははっきりとはわかりませんが、少なくとも私がかかわっている領域については、獣医師から得た確実な医療に関する情報をペットオーナーに届ける。ペットオーナーが積極的に情報元が確かな情報を得ようという意識を持つ、そんな世界を目指す活動を行っていこうと思います。

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