2016.02.26

日本動物病院マネージャー協会

日本動物病院マネージャー協会

動物病院マネージャー

こんにちは。株式会社HUMOの江鹿です。 先日、当社代表の永瀬が、一般社団法人日本動物病院マネージャー協会のセミナーに参加をしたようでして、デスクの上に会った資料に私も目を通してみました。 私が目を通した資料では株式会社ロイヤルカナンの動物病院向けの「経営相談サービスの開始」なるものが資料2枚目に入っていたので、この資料全てがサービスに関するものなのか、その経営相談サービスのソリューションそのものが「動物病院マネージャー」なのである、という話の流れなのかは、資料を見ただけでは良くわかりませんでしたが、つまり動物病院の経営者を除いたトップ(ナンバー2 または3)を育てようという組織ですね。 動物病院を取り巻く外部環境や業界に関する内部環境、動物病院経営に関する情報、必要とされるスキルセット等から組織論等へ話がかわり、動物病院マネージャーとして求められるスキルやマネジメントスキルなどを話が広がっていく感じの内容が読み取れます。 一方で、内容的にはある程度の人員を擁している動物病院向けという印象で、少人数で経営し拡大路線をとっていない動物病院にしているとあまり必要性を強く感じることはない可能性も感じた次第で、改めて動物病院全体のレベルの底上げをしていくことのむずかしさを感じた次第です。 つまり、全ての動物病院が、まさに動物病院マネージャーを擁し、院長は経営の大枠を把握しながらも医療を追求し、その参謀役として動物病院マネージャーを基軸にした組織運営がなされればそれは本当に素晴らしいことですが、そのレベルに届かない、あるいは目指すつもりがない動物病院の数もきっとたくさんいるのだろうなと感じる次第でして、本セミナーの資料にも書かれていましたが、業界で取り組むべき課題個別病院で取り組むべき課題が混在しています。 それぞれの課題は実は密接に絡み合ってしまっている状況で、本来であれば獣医師主導の業界全体を巻き込んだ取り組みが必要なのは言うまでもありませんが、業界的な取り組みであっても個別の取り組みであっても、実際にはゲリラ戦のような局地戦になってしまっている感も否めず、私自身もずっと悶々としている状況でもあります。 その反面、数多くの利害関係が存在し、決して一枚岩ではないのでしょうね。何とかしたいものです。

獣医療業界人材の縦と横のスキル

例えば、総合コンサルティングファームなどの組織体制をみるとわかるのですが、業界(人材業界や製造業界など)や特殊(SCMやSAP)な領域の縦軸と、機能・職種(経営戦略、財務、マネジメント)としての横軸の領域でマトリクスがあり、それぞれに専門チームがあります。 少々話題はそれてしまいますが、例えば人材に流動性という観点で考える場合、転職の容易さで考えると以下になります。
  1. 同じ業界で同じ機能・職種への転職
  2. 違う業界で同じ機能・職種への転職
  3. 同じ業界で違う機能・職種への転職
  4. 違う業界で違う機能・職種への転職
そしてこれらの転職を誘発する動機には、現在への不満やスキルアップ、そしてさらには報酬アップなどの理由が加わってくることになります。 多くの業界では、そうはいっても人材の流動化は徐々に進んでおり、時には全く違う経験や知識を持った人達がこれまでの常識をひっくり返して新しい試みを行う起爆剤になることもしばしばあります。 では動物病院業界はどうでしょうか? 横軸は概ね一般的な企業と同様の機能を有していますが、縦軸は獣医療という極めて専門的な領域の知識となるため、専門性が高い半面、汎用性は極めて低いと言えます。 また、例えば同じ自由診療の美容整形外科などを例にあげれば、WEBに関する専門知識を擁する人々を別業界からヘッドハントし、自社内で多くのWEB施策を行うような動き過去にはありましたが、これは魅力的な報酬提示をすることによって成し得た技でも有り、動物病院の業界では極めて限られた数の動物病院グループでなければ難しいとも言えます。 ここで何を申し上げたいかというと、前述したような業界全体で取り組むべき問題個別病院で取り組むべき課題も、獣医療に関わる人々の中から排出していかなければならないという非常に厳しい条件がそこにはあるという点です。

ではどうすればよいか?

すいません…実は私にもどうすればよいのか、という具体的な解決策があるわけではないのです。 これは理論的に考えればやらなければならないことは色々と明確でもあり、そのためにどんな方向で話を進めるべきかということは結論に達することが出来るのですが、理論的であるが故に机上の空論でしかないことは明確で、強烈なリーダーシップを発揮して、多種多様に存在する利害関係や人間関係を日本全国で説得していくようなスーパーマンのような人でもいないと極めて実現可能性が低い話になりかねません。 そう考えると、現在のような局地戦を特定地域ごとに行い、その総和としてのベクトルが正しい方向であれば、それがベストと考えるしかない可能性だって十分になると思われます。 実際には、どうすべきか?と悩んでいる時間はそれほど多く残されていないのかもしれません。 獣医療業界に関わる全ての人が、今後の獣医療業界についてより真剣に考えて、行動をとっていく必要がきっとあるのだと思います。 日本動物病院マネージャー協会の活動を心より応援したいと思います。

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